鉱さいのリサイクル方法

鉱さいとは

産業廃棄物のうちの一種である鉱さいとは、不良石炭、粉炭かす、高炉・転炉・電気炉の溶解炉かす(スラグ)、使用済み鋳物砂(いものずな)、キューポラのノロなどと呼ばれるもののことです。

鉱さいの種類

スラグとは?

炉かすのことをスラグと言います。スラグが発生する炉の種類は、高炉スラグ(高炉徐冷スラグ、高炉水砕スラグ)、製鋼スラグ(転炉スラグ、電気炉スラグ)などがあり、それぞれの炉の種類や冷却方法によって生じるスラグの性質に違いがあります。

鋳物砂とは?

鋳型に流し込む砂を鋳物砂(いものずな)と言います。強度があり、通気性や耐熱性に優れ、ケイ砂などを含んでいます。

溶かした金属を流し込む型を鋳型(いがた)、この鋳型に金属を流し込んで製品を成型することを鋳造(ちゅうぞう)、成型された物を鋳物(いもの)と言います。

キューポラのノロ

キューポラとは、鋳物製造などで銑鉄を溶かす際に使用する円筒形の直立した炉のことで、溶銑炉とも言います。キューポラでの溶解時などで生じたスラグをノロと言います。

鉱さいのリサイクル方法

鋳物砂としての再生利用

使用済みの鋳物砂には鋳物砂のほかに鉄が混じっていることから、機械などによって磁力選別をして鉄を除去してから、再び鋳型に流しこむ原料となる鋳物砂として再生利用されます。

セメント原料

電気炉などから排出されたスラグや使用済みの鋳物砂は、セメントの粘土原料としてリサイクルされます。汚泥、燃え殻、ばいじんなど他の産業廃棄物もセメント原料としてリサイクルされることがあります。

路盤材、アスファルトやコンクリートの再生骨材

スラグや使用済みの鋳物砂は、路盤材やアスファルトやコンクリートの再生骨材としてリサイクルされます。セメント原料と同様に、このリサイクル方法は他の産業廃棄物でも行われています。