廃アルカリとは?

産業廃棄物のうちの一種である廃アルカリとは、廃ソーダ液、写真現像廃液、金属せっけん廃液などすべてのアルカリ性廃液のことです。

著しい腐食性を有するpH2.5以上の廃アルカリは特別管理産業廃棄物※という扱いになります。

pH2.5以上の廃アルカリ・pH2.0以下の廃酸が排出される事業例

特別管理産業廃棄物とされるpH2.5以上のアルカリ性廃液や、同じく著しい腐食性を有するpH2.0以下の酸性廃液を排出することのある事業例は以下の通りです。
無機顔料製造
金属製品製造
非鉄金属製造
ガラス・窯業
科学技術研究
カセイソーダ製造
アセチレン誘導品製造
医薬・試薬・農薬製造
石油化学工業製品製造
無機・有機化学工業製品製造など

廃アルカリの処分とリサイクル方法

廃アルカリを処分する際の特徴として、廃アルカリが液体であることから、すぐに最終処分場で埋め立てるなどの処分はせず、安全面を考慮した上で焼却や中和処理が行われます。

焼却

液体状の廃アルカリをそのまま焼却炉に投入すると燃焼の妨げになる可能性があることから、焼却する際には廃アルカリを焼却炉の中に霧状に噴霧します。

中和処理

中和処理とは、廃アルカリを中性に近づける処理のことを言います。廃アルカリの中和処理は、同じく産業廃棄物の廃酸を使用して中和を行います。廃酸のみでの中和処理が不可能な場合は、廃酸ではない別の酸を用意します。

また、中和処理を行うことによって、廃液に含まれていた不純物が汚泥として発生する場合があるため、汚泥処理という新たな処理課題が生じることや、中和処理を行う際に人間の健康に影響を与える有毒ガスが発生する場合もあるため中和処理は十分な知識が必要です。

また、汚泥は産業廃棄物の中でも最も排出量が多い廃棄物です。

リサイクル方法

廃アルカリのリサイクル方法は、廃酸への中和剤として利用する方法があります。